社会人になっても、人は恋をするらしい。①初めに。社内恋愛について考えてみた。

今年、二人の人から好意を向けられた、ようだ。俗に言う三角関係。恋愛ドラマでは楽しそうに見えていたが、正直なところ、何も楽しくはなかった。

熱い視線を感じるたびに皮膚がチリチリ焦げるような心地だった。

親しげな雰囲気が、私の一挙一動で、些細なみじろぎで、崩れ去るかもしれない。

だって告白を受けられないのだから。

その気がない振りをするにも、勇気が必要で、ヘラヘラとその場を取り繕う自分には嫌気がさしている。なんとも恥ずかしい人間だと思っている。保身ばかり考えたコウモリだ。馬鹿らしい。

 

(私は同性の方が好きなのだ。幸運なことに、同性の恋人がいる。

それを隠しながら、独身恋人なしのフリをして職場では堂々たる喪女をやっている。つもりだ)

 

結局のところ、告白はされていない。ただ、周囲の人からは「あなたのことが好きなんだよ」と言われる程度の想いは向けられていたようだ。

 

ただ、私にはいまだにわからない。

恋ってなんなんだろう。

どうして、職場でしか知らない相手のことを好きになれるんだろう。

今年、六月ごろからもう半年も、心がそのことばかり考えて千々に乱れている。

 

一つ一つ整理していかねばならない。

 

まず、それでは、職場恋愛から定義しようと思う。

 

 

社会人の職場恋愛の手順は、私が体感したものだと以下のようになることが多い。

 

 

①職場内での会話を増やす。

…なるべく、日々話しかけるようにする。想い人が近くの席にいないのならば、何か用事を装って近くへ行き、話しかける。

…最初は仕事の雑談から入る。だんだんとプライベートの話題に移行し、相手の距離を詰める。

 

②仲が良くなってから、社外にも関係を広げる。

…一緒に帰るために、帰宅時間やタイミングを合わせる。駅までまず歩くことから始める。

…電車の方向が同じならば、御の字だ。会話内容も、社内ではしにくい話に移行する。

 

③二人での食事に誘う。

…大人になってから、こんなにも「サシ飲み」や「サシご飯」なるものの重要性に気づいたが、常識らしい。

…周囲からも、その気がない人とは二人でご飯には行くな、と言われた。

 

④そして?

…この先に到達したことは未だない(恋人がいるからだ)が、会話やご飯で好意を確かめてから、告白的なものであったり、デート的なものであったりがくるのだろう。

 

他の人はどういった流れで「好意」を示されているのかは知らない。ただ、私の場合はこの流れが三回ほどあったため、自意識過剰でなければスタンダードな「仲良くなりたい」サインなのだろうと思う